ボクの祖母 おばあちゃん、濡れてるよ
内容紹介
長年連れ添った夫がこの世を去ったのは少し前のこと。
既に初七日も過ぎ、まだ悲しみに触れていた。
夫の死から心の整理は出来たつもりだったけど、
この身体に残っている衝動が時折身体を震えさせてしまう。
「ふうううっ……はっ、はああああっ…………」
自分を慰めても、夫から与えられていた刺激から来る絶頂感からは
やはり遠く解消しきれない衝動が残っていた。
だけどその時、ドアの方から音が聞こえ、
反射的に服から手を抜き取ってからそちらを向く。
「浩次郎、いつから、そこにいたのかしら?」
「さっき。おばあちゃんの声が聞こえたから、いるのかなあって思って」
浩次郎は何かもじもじとしている。
だけど、その恥じらうような仕草と紅潮した顔、
何より股間に手を当てていることで、
私は自分の孫に何が起こっているか、わかってしまった。
そして、私はそれを見て…………。
「大丈夫よ、私がなんとかしてあげるから、こっちへきなさい」
本来なら、たとえ浩次郎が男性に目覚めて
その興奮に身を悶えさせていたとしても、祖母としては触れるべきではない。
だけど、別の意思が、口からそんな言葉を出してしまった。
それは……この孫という姿の奥に、何かを見てしまったからかもしれない。