オヤジGO!
内容紹介
大手広告代理店に勤める大野進(42歳)は、典型的なダメオヤジだ。
何の実益も無い名ばかりの閑職に付き、細々と雑務をこなす日々。
息子は情けない父の背中に失望し、
娘は自分を理解しない父を毛嫌いし、
妻は外に男を作っているとまで、近所に噂されている。
それでもまた、かろうじて家族の絆は繋がっていた。
──大野さん、次のリストラ筆頭候補に上がってるってよ
失業、そして来るべき、一家離散の危機。
絶望し、薄暗い屋台で浴びるように自棄酒を飲んだ主人公は、
その帰り道にオヤジ狩りに会ってしまう。
──ひどい顔をしていますよ?
窮地を救ったのは、さっそうと現れた、名も知らぬ壮齢の男性だった。
襲い掛かる若者たちを軽くあしらい、地に伏す主人公にそっと手を差し伸べる。
その手を握り、これまでの顛末をとうとうと語る主人公に、男性はそっと告げる。
──そこまで来たのなら、とるべき道はひとつでしょう?
立ち上がるのです、ひたすら、明るい方を目指して
家族の絆を取り戻すため、今、オヤジは再び立ち上がる。